武満徹 没後20年

Toru Takemitsu-17(c)Akira KINOSHITA
【Toru Takemitsu 1977 photo by Akira KINOSHITA】

作曲家 武満徹さんがお亡くなりになって、
間もなく20年が経とうとしています。
没後20年の今年は、武満さんの音楽を耳にすることが多く、
現代音楽から映画、ドラマ、ポップスまで幅広く作品を遺された武満さんの存在を
改めて認識されている方も多いことでしょう。

木之下晃は、氏が現代音楽祭<今日の音楽>を始めた年、
1973年から精力的に武満さんの姿をフィルムに収めておりました。
2005年には『木之下晃 武満 徹を撮る』(小学館刊)を上梓しております。
木之下晃アーカイヴスには、ステージ、楽屋、ご自宅、山荘等
様々な場所でとらえた武満さんの写真が残っており、
その写真から、氏の音楽に向き合う姿勢、交友関係、お人柄など
在りし日の武満さんを偲ぶことができます。

武満さんの命日を前に、
木之下が撮った武満さんの姿を掲載して参ります。

Toru Takemitsu-97(c)Akira KINOSHITA
【Toru Takemitsu 1975 photo by Akira KINOSHITA】

1973年、「<今日の音楽>のオープニング用映像の構成をしてくれないか?」
そんな電話が武満さんから直接かかってきて、
木之下晃はおおいに驚いたとのこと。
それまで直接言葉を交わしたことがなかったにも関わらず、
木之下が開いた写真展を見て、自らが監督をつとめる音楽祭の
オープニング映像の構成を依頼してきてくれたのです。
視覚的な印象を大切に作曲に取り組まれた武満さんからのご指名を
木之下は「天から降ってきた贈り物」だったと語っています。

Toru Takemitsu-102(c)Akira KINOSHITA
【 -MUSIC TODAY- 1973 Toru Takemitsu photo by Akira KINOSHITA】
Toru Takemitsu-106(c)Akira KINOSHITA (2)
【 -MUSIC TODAY- 1976 NEXUS photo by Akira KINOSHITA】
Toru Takemitsu-66(c)Akira KINOSHITA (2)
【 -MUSIC TODAY- 1982 Toru Takemitsu with John Cage photo by Akira KINOSHITA】
Toru Takemitsu-111(c)Akira KINOSHITA (2)
【 -MUSIC TODAY- 1983 Toru Takemitsu photo by Akira KINOSHITA】

1973年は、木之下がフリーのカメラマンになって間もない頃。
武満さんから「木之下さん、どう、ご飯食べられてる?」と聞かれ
「いやあ、その日暮らしです」と応えると
「そうか、私はその月暮らしかな」とのご返答。
数年後、また「どう、食べられてる?」と尋ねてくださり
「うーん、ようやくその月暮らしになりました」との返事には
「私は、ようやくその年暮らしになった」と、笑って応えてくださったそうです。
武満さんは他人への心配りのある、優しい人だった—
木之下は、そう書き残しています。

Toru Takemitsu-20(c)Akira KINOSHITA
【Toru Takemitsu 1977 photo by Akira KINOSHITA】
Toru Takemitsu-78(c)Akira KINOSHITA (2)
【Toru Takemitsu and his friends 1991 photo by Akira KINOSHITA】

↑この写真は氏が監督を務めていた八ヶ岳高原音楽祭’91の時に撮影されたもの。
写っているのは
武満徹+荘村清志+小室等+井上陽水
デヴィッド・タネンバウム+佐藤紀雄+マヌエル・バルエコ
ジャンルを超えて音楽と向き合っていた、武満さんならではの交友関係といえるのでは。

ステージでの真剣な眼差しも印象的です。

Toru Takemitsu-112(c)Akira KINOSHITA (2)
【Toru Takemitsu 1974 photo by Akira KINOSHITA】
Toru Takemitsu-113(c)Akira KINOSHITA (2)
【Toru Takemitsu with Seiji Ozawa 1975 photo by Akira KINOSHITA】

武満さんと云えば、まず思い浮かぶのが『ノヴェンバー・ステップス』。
これは1985年新日本フィルのヨーロッパ公演、
ロンドン、バービカンホールで撮影したもの。指揮は小澤征爾さん。
Seiji Ozawa-30(c)Akira KINOSHITA
【November Steps : Seiji Ozawa and New Japan Philharmonic 1985 Barbican Hall, London】


交友を重ねる中で、ご自宅や山荘でも、撮影をする機会を頂きました。
長野県御代田の森の作曲小屋を、氏は「納骨堂」と呼んでいました。

Toru Takemitsu-100(c)Akira KINOSHITA
--作曲小屋の前で--

Toru Takemitsu-92(c)Akira KINOSHITA
--沢山の名曲を生みだした作曲机に座る武満氏--

Toru Takemitsu-93(c)Akira KINOSHITA
--テラスにて。お酒を飲むと唄い踊り陽気にはしゃぐことも、しばしばだったとか--
【Toru Takemitsu in Miyota, Nagano 1985 photo by Akira KINOSHITA】


以前このブログでご紹介した記事では、
武満さんの交友関係を写真でご紹介しました。
よろしければ、改めてご下さい。
http://kinoshitaakira.blog.fc2.com/blog-entry-67.html

今年は、武満さんの写真を媒体で見て頂ける機会も増えそうです。

NHK BSプレミアム『クラシック倶楽部』では
~エマニュエル・パユ 武満徹を奏でる~の中で、
木之下が撮影した武満さんの写真を印象的に使っていただいています。
この後、数回の再放送があるとのことですが、
2月21日には地上派でも別編集でご覧になれます。

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2月21日(日)22:29~(31分間)
出演 エマニュエル・パユ(フルート)
    クリスティアン・リヴェ(ギター)
    川本嘉子(ビオラ)
    吉野直子(ハープ)
曲目 海へ ~アルト・フルートとギターのための~
    そして、それが風であることを知った
    ~フルート、ビオラ、ハープのための~
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まだまだご覧いただきたい写真が沢山あります。
また折を見て、ご紹介して参ります。

今回最後は、先月1月29日に亡くなった、
フルーティスト、オーレル・ニコレさんとのツーショットと、ニコレさんの写真を。
武満さんがニコレさんの70歳を祝して贈った曲『エア』は彼の遺作。
曲を贈って間もなくの1996年2月20日、
ニコレさんによる初演を聴くことなく、武満さんはこの世を去りました。
20年の月日を経て、ニコレさんは武満さんに『エア』を演奏している頃でしょうか。

Toru Takemitsu Aurèle Nicolet -32(c)Akira KINOSHITA (2)
【Toru Takemitsu with Aurèle Nicolet 1974 photo by Akira KINOSHITA】
Aurèle Nicolet-1(C)Akira Kinoshita
【Aurèle Nicolet 1974 photo by Akira KINOSHITA】

武満さんを偲び、ニコレさんのご冥福をお祈りいたします。
木之下晃アーカイヴス

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前出の『木之下晃 武満徹を撮る』はコチラ↓からも。
木之下が撮り続けた写真から武満さんの感性が伝わる1冊です。
この書籍は、写真集とCDがセットになっており、
NHKラジオに残されたインタビュー「武満徹 青春を語る」では
武満さんの肉声で、作曲家武満徹が生まれるまでが語られています。
ニコレさん演奏の『エア』も収録されており、必聴です!



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追悼冊子を実費頒布いたします(限定30部)

『木之下晃 お別れの会』にて返礼品としてお渡しした
追悼冊子『音楽写真家 木之下晃 大切な出会い』

IMG00595.jpg

販売の予定は?
購入できますか?

このようなお問い合わせを多数いただきました。

お別れ会のために特別に編集した冊子なので、
今後も販売の予定はありませんが、
限定30部のみ、実費をいただく形で頒布をいたします。
ご希望の方がいらっしゃいましたら、
木之下晃のホームページのお問い合わせフォームから、メールでご連絡ください。
https://kinoshita-akira.sakura.ne.jp/kinoshita-akira.jp-2/contactform-jp/index.html

ご連絡いただきましたら、数日中にご返信いたします。
(ご記入いただきましたメールアドレスへ返信ができない場合は、
不備とみなしてご対応を打ち切らせて頂きますのでご了承ください。
携帯電話からのメールでPCからのメールが受信できない、
法人からのメールでこちらからのメールが拒否される等が多発しております)


これは、2013年、中日新聞・東京新聞夕刊連載用に木之下が執筆した
『音楽写真の夢』を追悼冊子として改めて編集したものです。

大きさは22cm×22cm。
IMG00593.jpg
このように、左頁に木之下のエッセイ、右ページに文章にまつわる写真が掲載されております。
写真集の印刷に定評のある東京印書館に印刷をお願いしましたので、
新聞ではクリアにご覧頂けなかった写真も、大きく美しくご覧になって頂けます。

掲載項目は以下の通りです。
音楽家との出会いについての話しは、
クラシック音楽ファンの方に楽しんで頂けるかと思います。
逆境からプロのカメラマンになるまでの回想は、カメラマンを目指している方
夢に向かって進んでいる方の参考になるかもしれません。

●夢はかなうもの─カラヤンとの出会い
●「おお、マーラー!!」─バーンスタインとの出会い
●「ではピアノを弾こう」─ホロヴィッツとの出会い
●生涯最後の舞台姿─カラスとの出会い
●マエストロの涙─小澤征爾との出会い
●巨匠の手料理─朝比奈隆との出会い
●楽才あふれる名伯楽─渡邉暁雄との出会い
●青春の心の持ち主─山田一雄との出会い
●「兄貴」と呼んでくれた─渡辺葉子との出会い
●作曲小屋を訪ねて─武満徹との出会い
●年齢を越えた友情─芥川也寸志との出会い
●車中の「塾」で学ぶ─吉田秀和との出会い
●ムーミンの家へ─トーヴェ・ヤンソンとの出会い
●キノシタ・ブラック─暗室の魔法
●陸上でスタート練習─シャッターチャンスの原点
●卒業アルバムが原点─初めての写真作り
●山小屋での音楽─逆境の高校時代
●新聞社で得難い経験─写真製版との出会い
●社内に山岳会設立─青春の登山
●会社勤めと二足のわらじ─出席しない大学生
●第一歩は労音から─音楽写真との出会い
●反戦フォークの時代─最初の写真集
●茶箱に残る未完作─民俗芸能への興味
●新人賞を受賞─音と映像を求めて
●“音と映像”の融合─写真で楽譜を
●編集者に育てられる─音楽雑誌との出会い
●“イジメ”がきっかけ─フリーになる
●小澤征爾から学ぶ─音が聞こえる写真
●幸運に恵まれる─オペラへの恋
●劇場は繁栄の歴史─オペラハウスを撮る
●「康楽館」の保存に協力─芝居小屋を撮る
●撮影用の場所作り─バブルは劇場を生む
●モーツァルトへの旅─作曲家の足跡①
●シベリウスへの旅─作曲家の足跡②
●芸術選奨の受賞─心臓の手術
●東独からの招待─ベルリンの壁崩壊
●歴史の転換点に立ち会う─チェコのビロード革命
●素顔を引き出す─オフステージの魅力
●念願のポートレイト集─『石を聞く肖像』
●人生のマエストロ─『寿齢讃歌』
●次世代に残る記録─アナログへのこだわり
●次世代に伝える記録─アーカイヴスを作る

巻末には木之下晃の足跡と、
木之下が長く信頼していた編集者、岩野裕一さんが書いてくれた
追悼文が掲載されております。

木之下の訃報をお伝えした折
「お力になれることがあれば、なんでもお手伝いします」と
暖かい声を掛けてくださった本のプロたちが、
短い時間しかなかったにも関わらず、素晴らしい冊子に仕上げてくださいました。
写真家木之下晃がこれまでどんな想いでどんな写真を撮ってきたのかを
お伝えしようと考え、制作した追悼冊子です。
木之下の写真を愛してくださった方のお手元にお届けできることを願っています。

木之下晃アーカイヴス

富士河口湖音楽祭2014

今年も富士河口湖音楽祭の季節がやってきました♪
佐渡裕さんが監修するこの音楽祭。
今年も~富士山と共に過ごす音楽週間~をサブタイトルに
河口湖からいろんな音楽が発信されています。

2014音楽祭ポスター


今年も木之下はスライドトークを担当いたします。
木之下が登壇いたしますのは8月21日(木)と22(金)の2回です。

■8月21日(木)17:30~
劇場の原点~世界の野外劇場を愉しむ

[音楽祭総合プログラム]木之下晃公演該当ページ_0801-4

木之下が世界をかけめぐり撮影した劇場をスライドを使って紹介します。
今回は、河口湖ステラシアターの原点となった古代の野外劇場の魅力に迫ります。
劇場の原点を見ることで、人々が常に劇場を大切に思い、
劇場を訪ねることを喜びとしてきたことが見えてくるでしょう。

日時:2014/08/21/ (木) 17:00開場 17:30開演
会場:河口湖ステラシアター
入場無料ですが、事前の申し込みが必要です。
お申込みはコチラのホームページの応募フォームからお願いします。

■8月22日(金)15:00~
ムーミンとシベリウスを愉しむひと時 フォト・トーク & ピアノ

[音楽祭総合プログラム]木之下晃公演該当ページ_0801-6

第一部では、ムーミンの作者、トーヴェ・ヤンソンさんに注目します。
トーヴェさんは今年生誕100年を迎え、各地で様々なムーミン展が開かれていますが、
写真嫌いだったトーヴェさんの写真はあまり残っていません。
とくに晩年の写真は数少なく、写真家・木之下晃が撮影したアトリエでの写真は
大変貴重なものとなっております。
今回は、この珍しい写真を紹介しながら、フィンランドゆかりのピアニスト福士恭子さんと共に
当時のエピソードやそこから感じられるフィンランドの様子をお話ししてまいります。

第二部では、ムーミンをとりまく四季をテーマに
ピアニスト福士恭子さんがシベリウスの作品「春の幻影 op.114-5」 ほかを演奏、
フリーアナウンサー木之下貴子がムーミンのお話しを朗読します。
トーヴェ・ヤンソンとシベリウスが描いたフィンランドの風景が広がることでしょう。

日時:2014/08/22/ (金) 14:30開場 15:00開演
会場:河口湖円形ホール
入場料:一般1500円 高校生以下600円
後援:フィンランド大使館、日本シベリウス協会、日本・フィンランド新音楽協会

今年も河口湖で皆様とお会いできるのを楽しみにしております。

木之下晃アーカイヴス






音楽写真叢書第2巻『栄光のバーンスタイン』

半世紀に渡ってクラシック音楽シーンを撮り続けている木之下は
自らが撮りためた写真を後世に残そうと、
音楽写真叢書の編纂を始めています。

2012年に出版された第一弾『最後のマリア・カラス』は
国内外から高い評価をいただきました。

そして、7月16日、第二弾『栄光のバーンスタイン』が響文社より発売になりました。

img498.jpg

~木之下晃 音楽写真叢書第2巻~『栄光のバーンスタイン』
2014年7月16日発刊 (全国書店にて発売中) 
序文:ジェイミー・バーンスタイン
文:なかにし礼
対談:佐渡裕vs木之下晃
年譜:里神大輔
価格:本体3200円+税

編集には、第1巻を手掛けたメンバーが再集結してくれました。
デザインは、MABUCHI DESIGN OFFICE
印刷は、写真集の刷り出しに定評のある東京印書館
前回同様、大変美しい本を作ってくださいました。

Leonard Bernstein-by akira kinoshita

レナード・バーンスタインは20世紀後半を代表する指揮者の一人であり、
ミュージカル『ウエスト・サイド物語』『キャンディード』等など、
数々の名曲を残した作曲家でもあります。
またアメリカではニューヨークフィルの“Young People's Concerts”という演奏会の
企画・指揮・司会を担当し、この演奏会はテレビ放映されていたこともあり、
それはそれは多くの人に愛された音楽家でありました。

Leonard Bernstein2-by akira kinoshita Leonard Bernstein3-by akira kinoshita Leonard Bernstein4-by akira kinoshita

日本には7回来日しており、日本の音楽ファンも魅了。
木之下は東京、京都、広島、ニューヨーク、プラハでの公演を撮影しており、
巨匠の姿を沢山フィルムに残すことができました。
彼の、情熱的でありチャーミングな人柄が、写真を通して、ジワリと伝わってきます。

Leonard Bernstein5-by akira kinoshita

『最後のマリア・カラス』に続いて、なかにし礼さんが玉稿を寄せてくれました。
さらに今回は、レナード・バーンスタインの愛嬢ジェイミー・バーンスタインさんが序文を
愛弟子の佐渡裕さんが木之下との対談に参戦(!)してくださいました。
文筆家でもあるジェイミーさんはキレのある文章を書いてくださり、
佐渡さんは恩師との想い出を、惜しげもなく語ってくれていて、どちらも必読です!

Yutaka Sado-Leonard Bernstein by akira kinoshita

こうして、『栄光のバーンスタイン』は、写真はもちろんですが、
読み物としても、かなり充実した内容となりました。
本の編集に携わってくださった皆さん、本当にどうもありがとうございます。
一人でも多くの方に手にとっていただければ、幸いです。

木之下晃アーカイヴス


Prelude, Fugue and Riffs cover
【バーンスタインの広報誌『Prelude, Fugue and Riffs 』でも紹介していただきました♪】


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よろしければコチラからも↓





クシシュトフ・ペンデレツキ氏~Prof. Krzysztof Penderecki~

作曲家のクシシュトフ・ペンデレツキ氏は
母国ポーランドではショパンと並び称される存在です。
生誕80年を迎えた去年11月23日、ポーランド国立歌劇場で開かれた
バースデーコンサートには、彼と係わりのある音楽家が一堂に会し、
最後にワレリー・ゲルギエフが指揮台に立って『クレド』を振ると、
会場は壮大なスケールに包まれて特別なコンサートになったとのことです。

そして、この日にあわせて、人物伝『PENDERECCY』が出版され、
ここに、木之下が撮影した写真2枚を収録していただきました。

Penderecki_Pendereccy-Saga_m.jpg

ポーランド語の本なので、残念ながら内容がよく解らないのですが
350ページに渡り、氏の人生や作品についてが、文章と写真とで綴られています。

木之下が氏に初めて会ったのは、1976年5月の初来日のときで、
武満徹氏と赤坂の中華料理店で対談した席を撮影しました。
この時二人は「最初に図形を描いて、それによって音を探す。
美しい図形ほど音響的に美しい」と、手法の偶然の一致に、大笑いをして喜んでいたそうです。
『PENDERECCY』には楽譜の一部も紹介されており、
これを見ると、改めて、大作曲家達の云う意味が伝わってきます。

その時撮影したのがこちらの写真で、今回の本に載せていただきました。

Krzysztof Penderecki-4 by akira kinoshita

この写真は、武満徹さんについてご紹介した折に、このブログにも載せているので、
今日は、ペンデレツキ氏、武満氏、そしてペンデレツキ夫人のエリジェビエタさん
3人の直筆サイン入りの貴重な1枚です!

オペラ、交響曲だけではなく、
宗教音楽から映画音楽まで手掛ける多才なペンデレツキ氏ですが、
日本では『広島の犠牲者に捧げる哀歌』を思い浮かべる方も多いことでしょう。
6歳の時に第2次世界大戦が勃発、故郷が激しい戦禍にさらされた経験を持つ氏は、
『広島~』の他にも、アウシュビッツの被害者のために『ディエス・イレ』を書くなど、
悲劇を音楽に託した作品を残し、後世へ伝えています。
トーン・クラスターを多用したこれらの作品は、
スタンリー・キューブリックやマーティン・スコセッシ等の映画監督から、
レディオ・ヘッドのジョニー・グリーンウッド等、ロックミュージシャンにまで、
広く影響を与えてきました。

Krzysztof Penderecki-1 by akira kinoshita
<1976年11月 東京・赤坂>

故郷、ポーランドのクラクフにある彼の自宅には30ヘクタールの敷地があり、
彼が自ら植えた1700本もの木が、庭園をかたち造っています。
世界中から苗木を持ち帰り40年かけて広大な庭を完成させたとのこと。
幼い頃から樹木が好きだったという氏は、作曲と庭造りは似ていると語り、
この庭園で、四季の移ろいを感じながら、曲を書くことも多いようです。
そして、去年5月には、この庭の中に
”クシシュトフ・ペンデレツキ・ミュージックセンター”が完成。
コンサートホールを備えたこの施設は、若い音楽家を育てる場にしたいと
氏が長年の夢を実現させたものです。

Krzysztof Penderecki-2 by akira kinoshita
<1999年11月19日 サントリーホール>

木之下は、氏が指揮者として東京都響、神奈川フィル、日本フィル、N響、札幌のPMFなどを
振る姿を撮影してきていますが、
いつも傍らには美人のエリジェビエタ夫人がよりそっているのが印象的とのこと。

Krzysztof Penderecki-3 by akira kinoshita
<1976年11月 東京・赤坂>

孫のマリシャちゃんが生まれた時には『サンクトゥス』『ベネディクトゥス』を
書いて捧げた、とびきりの好々爺でもあるペンデレツキ氏。
80歳を迎えた今も、精力的に作曲家活動をしていらっしゃいます。

!cid_image002_png@01CED0BE.png

『PENDERECCY』に収録されたもう一枚がこれ。
木之下の手元にも、氏のサイン入りの写真が沢山あるのですが、
彼も木之下がサインをして差し上げたオリジナルプリントを、ずっと持っていてくださったんですね!
嬉しいことです。
益々、お元気でご活躍ください!

木之下晃アーカイヴス




プロフィール

木之下晃

Author:木之下晃
音楽写真家木之下晃のブログです。
展覧会や出版のお知らせ、
撮影エピソードなどを紹介していきます。

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