『クラシックの愉しみ』

音楽評論家の横溝亮一氏が単行本『クラシックの愉しみ』を上梓されました。

70年(!)に渡って音楽を評論されている横溝さんが、
今となっては伝説にもなっている数々の名演奏を、独自の視点で綴った一冊です。

単行本にまとめるにあたり私の写真を使いたいと連絡があったのが今年の1月。
横溝さんからの希望であるなら、なんとしても応えぬ訳にはいきません!
私のアーカイヴの中から今回は58点の写真を提供し、収録していただきました。
本の巻頭は『20世紀のマエストロたち』と題した写真の頁となっています。

クラシックの愉しみ

横溝さんは幼少期、父上の横溝正史氏と一緒に
蓄音機でクラシック音楽を聴いていたとのこと。
以来70年。東京新聞の音楽担当記者として、また音楽評論家として
手綱を緩めぬ評論家目線で音楽を見つめておられます。

また横溝さんはフィンランドの音楽に精通しており、
私とは1984年に指揮者の故・渡邉暁雄氏と共に
日本シベリウス協会を立ち上げた間柄です。
今回は、日本におけるクラシック音楽の貴重な記録となる著書で
ご一緒させていただき、大変嬉しく思っています。

帯には「異論・反論大歓迎!」とあります。
クラシック音楽愛好者必読の一冊かと思います。
ぜひ、お手に取ってみてください。

木之下 晃







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【追悼】 ヴォルフガング・サヴァリッシュ氏~The late Mr. Wolfgang Sawallisch

また一人、巨匠がこの世を去りました。

sヴォルフガング・サヴァリッシュ3

ヴォルフガング・サヴァリッシュ氏。
享年89。 2月22日にドイツの自宅で逝去されました。
冒頭の写真は2004年にN響を振ったときのもの。
当時80歳。演奏は充実していたものの、
ステージを降りた巨匠にはずいぶんと疲れが見えたものです。
そして、これが、日本ともゆかりが深かった巨匠の最後の来日となりました。

さて、私がサヴァリッシュ氏に初めて会ったのは、1974年の8月。
バイエルン国立歌劇場の音楽総監督室でした。
40年近く前、初めて巨匠にレンズを向けたのが、この一枚です。

Wolfgang Sawallisch-1-2


その時に観たディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ氏との
『ファルスタッフ』と『フィデリオ』は、今も鮮明に覚えています。

『ファルスタッフ』blog
『フィデリオ』blog


その後も巨匠が振るオペラはかなり撮っていますが、
オフィシャルカメラマンとして撮影に臨んだ愛知芸術劇場の杮落し公演、
バイエルン歌劇場の『影のない女』は忘れられません。

影のない女blog

三代目市川猿之助が演出をしたこのステージは国内外で話題となりました。
皇后役のデヴォールと当時の猿之助さん。
歌舞伎とオペラを違和感なく融合した手腕は見事でした。

影のない女 市川猿之助blog


巨匠がタクトを振るコンサートも、N響はもちろん海外でも撮影を重ねましたが、
1976年にスイス・ロマンド管弦楽団で『田園』を振った時のこのショットは、
巨匠の謹厳実直な人柄が出ていて、私が好きな一枚です。
また、巨匠ご自身も気に入ってくださった一枚でもあります。

sウォルフガング・サヴァリッシュ

最後に、今となっては貴重な場面をもうひとつ…。
この写真は1988年バイエルン国立歌劇場来日公演『ドン・ジョヴァンニ』の
カーテンコールの後、幕が下りたステージで撮影したもので
今は亡きサントリー佐治敬三元社長と
テノールのペーター・シュライアーとのショットです。

sヴォルフガング・サヴァリッシュ6

安らかにお眠りください。
木之下 晃
プロフィール

木之下晃

Author:木之下晃
音楽写真家木之下晃のブログです。
展覧会や出版のお知らせ、
撮影エピソードなどを紹介していきます。

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